2011年11月17日木曜日

「会津から福島の未来を」参加報告。

ご報告が遅れてすいません。
講演会の出来事を自分の中で咀嚼し消化するのに時間がかかってしまいました。

11月13日に行われた
1.「福島の未来を考える会・会津地区連絡協議会」設立大会、と
2.「シンポジウム第2弾『会津から福島の未来を』」に参加してきました。

まず、1.は会津地域のNPOや任意団体が14団体参加し、
各団体が横のつながりを強めていくということで設立されました。
議長選出、役員選出、各団体の出席者の自己紹介の後
赤坂憲雄(福島県立博物館館長)先生からの講演。以下はメモ。

赤坂先生のお話の中のキーワードは「分断」
小さな子供を育てる親で福島から離れたものは「裏切り者」
残った者は「子殺し」というレッテルが貼られている。
今の福島の声は弱く全世界に届いていない。
外、内に向けて強いメッセージを発信していかなくてはならない。
「分断」されているままでは戦えない。
会津の可能性は浜、中に比べて傷が浅い事。
マイナスのカードをひっくり返すのは会津の役目。
お上から言われて動くのではない。
市民の目線から発信していく事が重要だ。

2.については
まず、赤坂先生からの基調講演。以下はメモ。

ふくしま会議がやろうとしていることは「手作り、草の根」の活動。
今は被災地福島ということで同情してくれるが、来年にはどうなるかわからない。
放射線については安全な線量が分からない、だからみんな不安。

こんな話を聞いた、福島で子を育てる母が言う「子供の戸籍を移したい。」
"福島出身"というレッテルがあると結婚できないかもしれない。
「差別」東北ではあまり馴染みが無いが関西の差別を受けている人の中には、
自分の戸籍を数回に渡り書き換えている。
しかし、それを裏の情報を使って追っかけて暴く奴らがいる。
「差別」とはそういうものです。
そういう事が福島でも起ころうとしている。

さて、自然エネルギーとは未来の風景を作る手段だという事。
自然エネルギーのメリットは「石油」を争う戦いから逃れる事が出来ること。
かといって昔の生活に戻れというわけではない。
「最先端のテクノロジー+風土」が出会う事で新しい風景が生まれる。
これを実現する為に市民ファンドを作っても良い。

その後、提言団体として
・風の谷委員会
・NPO法人 はるなか
・会津みしま自然エネルギー研究会
・NPO法人 環境保全会議あいづ (ECA)
・真珠の会
から活動報告がおこなわれました。

感想
以下に書き記すことは仙石の個人的見解です。

赤坂先生が話されていた「分断」の話を聞いて、本当に悔しくて悔しくて。
同時に東北人として怒りが溢れ出してきます。
でも、その怒りを誰に向けたらいいのか分かりません。
「東電」なのか「政府」なのか「無知すぎた自分たちなのか」

「裏切り者」「子殺し」「差別」。
1年前には想像だにしない現実が目の前に立ちはだかっているのです。
私のように福島に住んでいると日頃感じませんが、
きっと県外に出るとそのような冷たい視線が向けられるのでしょう。
その恐怖を想像しただけでも眩暈がしてきます。

「どうしたらいい?」と呆然と立ち尽くしていても、
残酷にも時は進み、状態は日に日に悪くなるばかりです。
助けを求めようにも何を望んだらいいのか。
手を差し伸べようにもどうしたらいいのか分からない。

「福島県人は他県では放射性物質扱いされる。」
「某遊園地の駐車場で福島ナンバーの車が傷つけられていた。」
嘘か真か分からない情報でも耳に入るたびに
頭では無視を決めていても、心を蝕んで行く「孤独」。
今、日本列島の中で福島だけが、まるで別の国になっているようです。

いずれにしても、何かを始めなきゃいけない。
それぞれの立場で、それぞれが出来る事を。

以上。乱文失礼。
仙石

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